- 2008.10.01
- 2008.10.01
オランダの風土について
7月12・13日の両日、学生達の旅行者が目立ち始めたオランダの首都アムステルダムから、60キロ南に位置する「ラハァジャ」という、国の行政機関が集中しているオランダ第二の都市で指圧セミナーが開催されました。
この街の第一印象は、古い伝統と新しい発想が上手くかみ合い、自転車を生活手段として使用していることでさえも車文化を上手くあしらっている感があり、発展途上国にはない優雅で落ち着きのある安定した国民が住んでいる国という実感が湧き起こります。衣食足りて後は健康、すなわち余裕のある人が住む国そのものなのです。
そんな訳でオランダ人の代替療法に対する理解度には相当なものがあり、とりわけ指圧とオステオパシーなどは大変人気がある療法と言え、実際、西洋医学と東洋医学をオランダ人は上手く取り合わせているのがわかります。
オランダの指圧事情
オランダの指圧は約40年の歴史があり、イタリアに次いで手技療法が盛んな国と言えます。グループ別に分けられるとすれば、日本、アメリカ、そしてヨーロッパを経由して伝授された指圧、もう一つは日本で指圧を習得し、そのテクニックを自国に持ち帰りオランダ人に教え広がったものの二種類あります。すなわち二つの少々やり方の異なった指圧がこの国には存在するわけです。
前記の指圧は、故増永先生の指圧をZEN指圧と呼び名を改め、ニューヨーク在住の大橋先生がヨーロッパに持ち込んだ流派であります。後記はイギリス人であるデニス・ビンクス氏が故浪越徳治郎先生の指圧を現在の日本指圧専門学校の外人の為の特別コースで習い、その習い事をベースにして経絡を取り入れミックスした理論を教え伝えた二つの指圧の流れがあります。
この国は、指圧治療は医師がその患者の症状において指圧を必要と認め処方紙にサインをすれば保険が適用されますので、その点は医師の理解度も指圧師のレベルも年々上がってきていると言えます。ZEN指圧の学校はダッチ指圧アカデミーという名称でアムステルダムの首都にあり、毎年高いレベルの指圧師を輩出させているそうです。
後編につづく