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連載・特集 ヨーロッパ指圧浪越レポート(47):

ルーマニア(ブカレスト)指圧講習会

  • 2018.10.01
  • 2024.09.20

ヨーロッパ指圧浪越代表 小野田茂

2018年9月22日、23日ルーマニアの首都ブカレストで、ルーマニア指圧協会主催の指圧セミナーが開催されました。

ルーマニア指圧協会は、2012年、ルーマニア人のルチアン先生が創立したルーマニア唯一の指圧協会です。毎年招聘を受けてヨーロッパ指圧浪越のメンバーが先生方の指導に行くのですが、今回は、腰痛をテーマにした講習会を一般向けに開催したいというオーファーをもらい、マドリッドの小野田茂が、浪越指圧インストラクターの島田源太郎先生と共にルーマニアの首都ブカレストにはせ参じました。

私も今回で、ブカレストでの講習は3回目になります。ヨーロッパの浪越指圧の普及は今年で34年目になりますが、今は東欧諸国に指圧の普及に力を注いでおります。ルーマニア国は、なかなかの親日国で、今回は幸運にも、ルーマニア特命全権大使の石井喜三郎さんと大使公邸で会談することができました。

全権大使のお話によると、ルーマニア人と結婚なされた日本人が、沢山いて、空手、柔道、生け花といった日本の文化がこの国では、大分浸透しているということでした。

先ず最初は、日本の文化として普及すればとアドバイスを受け賜りました。また日本政府もルーマニアに対してインフラ等の援助をしているとのことでした。

超お忙しい中を会見させていただいたことを改めて全権大使に感謝しつつ、大使公邸を後にしてセミナー会場に向かいました。セミナー会場は、ホテルの中のサロンで、そのホテルも4つ星のホテルということで、開催者側の意気込みを垣間見ることができました。

会場には、イタリアのポリドリ先生グループも参加して国際色豊かなセミナーになりました。通訳のロレダーナさんが、日本語を通訳、それをルチアン先生が英語に直して通訳、アナトミー用語は私がスペイン語(ラテン語ですのでなんとか通じました。)、そして最後は、ルーマニア語で参加者の大半のルーマニア人に伝えるといった超ストレスのかかるセミナーがスタートしました

最初の1時間は、調子を合わせるのに時間を要しましたが、あとは、指圧デモを通じて和気あいあいと今回のテーマである腰痛症の講義進行してゆきました。

腰痛症は、ホルモンのアンバランス(特に女性)、外傷性腰痛、椎間板ヘルニア(腰椎前湾症)、廃用性委縮による筋肉の硬化がもたらす筋肉の作用不良等多種の腰痛がありますが、指圧の適用症である腰痛症を選んで、浪越基本指圧の応用テクニックを伝授しました。特に仙腸関節のトラブル、大腰筋の左右バランス等の症状の悪化過程を説明しながら、骨盤を安定させる重要筋肉を5つ選出してその筋肉の作用、拮抗筋、操作順番等、痛みを取ることを第一とした操作を伝授しました。

痛みを取らなければ、患者は納得しません。痛みを取った後で、メンテナンスの重要性をお話しする、この順番が、一番患者さんを納得させることを、今までの臨床を通じて得た確信です。

リラックスは、他の手技療法にお任せして、治療の指圧をと、このルーマニアでも言い続けました。2日間の講習でしたが、200㎞、300㎞の遠い場所から、来ている参加者がほとんどでしたので、その参加者に感謝しつつ2日間の講習を無事終了してマドリッドに戻ってきました。

ルーマニアでの暴飲暴食が影響してかマドリッドで2日間の絶食を試みました。やっと体調が戻ってきたのでこのレポートを今書いています。

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