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浪越徳治郎先生の指圧(15)  

2010/12/7 22期 平島利文 4期 石原博司先生監修

浪越徳治郎先生の指圧(10)・(11)において、物理療法に対する鎮痛機序が、脳内麻薬様物質により説明される傾向があることに触れましたが、はたして脳内麻薬様物質が手技による疾病治療に有効なのでしょうか。

近年では、脳内麻薬様物質と並行して行われたモルヒネ等の麻薬物質による鎮痛機序の研究も進み、麻酔科の医師によるペインクリニックにおいて、主に疼痛を主訴とする患者の治療がおこなわれています。しかし、麻薬物質による副作用を危惧する声も少なくなく、生体が生理的に分泌するエンドルフィン等の脳内麻薬様物質の方が安全であるという風潮が手技療法にも取り入れられているようです。

患者の医学知識の有無にかかわらず、生体は疾病等に対する高度な治癒機能を備えており、疾病時には自らが持つ様々な治癒機能を駆使します。しかし、生体は苦痛の緩和や抑制を目的として、積極的にエンドルフィン等を分泌することはないようです。そのため、生体は痛みに苦しむ結果となります。では、なぜ生体は、自らが持つ強烈な鎮痛機能を疾病等によって生ずる苦痛の緩和や抑制を目的として発揮させないのでしょうか。

療法は対症療法と原因療法に二分されますが、苦痛の緩和や抑制を目的とした療法は対症療法に属します。生体が疾病治癒に対し、脳内麻薬様物質を分泌しない理由として、生体は根本的な解決にならない手段である対症療法を拒んでいるのではと考えます。「徳治郎先生の指圧」は生体が望む原因療法の一翼を担うものです。

01

平成九年二月一日、徳治郎先生の著書【老いをふき飛ばす指圧健康術】が青春出版社より出版されました。締め切り直前に、タイトル案が私のもとへFAXされてきました。事情を伺うと、出版社から提示された表紙の帯の内容を徳治郎先生が「これじゃダメだ」とおっしゃられ、どこがダメなのかと尋ねても「ダメと言ったらダメ」と外出されてしまい、出版社に対応しようにも理由もわからず、途方に暮れてFAXしたとのことでした。一読し「これじゃ先生はダメとおっしゃいますよ」と答えたため、すぐに書き直してとの依頼を断りきれなくなりました。先生の心境を慮り、提示された出版社からの文言条件も呑みました。三日後、決定を知らせるFAXが届きました。次章からは「徳治郎先生の指圧」について、先生の施術法を具体的に概説していきたいと考えます。

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