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浪越徳治郎先生の指圧(14)

2010/11/30 22期 平島利文 4期 石原博司先生監修

日本を代表する東洋医学の第一人者であり、鍼灸の大家と称された筑波大学名誉教授の芹澤勝助先生と私との出会いは、日本指圧協会主催の夏期大学でした。徳治郎先生に呼ばれお伺いすると、芹澤先生をご紹介いただきました。

徳治郎先生は、芹澤先生に私のことを告げられると、すぐにその場を後にされました。お暇しようとした私は「君のことは先生からよく聞かされているよ」と切り出され、いくつかの質問を受けました。対応しているうちに、指圧について芹澤先生に質問しました。先生は「指圧は、昨今流行りの浪越式圧迫法だよ。」と揶揄されました。今考えれば随分身の程知らずの発言をしたものだと思います。当時に限らず、現在でも指圧の代表的な施術法は、「徳治郎先生の指圧」とは別物である“母指圧迫法”ですから、「昨今流行りの浪越式圧迫法」と揶揄されても当然なのですが、「あん摩の圧迫法であるなら、指圧という用語は不要だと思います」から始まり、「圧迫法で行う体重移動による加圧法では、体重移動に伴い圧の角度が変わるため、垂直圧の原則を守りながら任意の圧を任意の方向に入れることはできないと思います」と発言してしまいました。自らの無礼に気付き謝ることもできずまごつく私に、芹澤先生は笑顔で「後で、記念写真を撮ろう」とおっしゃいました。

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「芹澤先生がお呼びだよ」と夏期大学の役員の先生に伝えられ、先生の所へ向かいました。二人で並んでカメラに向かうと、周りの人々が群がってきました。カメラマンがシャッターを切ると、芹澤先生が「二人で撮りたいから」と人払いをしてくださり「肩を組もう」とおっしゃいました。このことがきっかけとなり、その後も戦後の法制化等についてご教授いただきました。

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平成二年八月に地元警察より、人命救助で表彰されました。このとき担当医師から間接的に質問を受けました。「病院に収容されたときの症状等が『通常の水没から救助された患者』の状態とは著しく異なっていた。まるでアドレナリンを多量に注射したような状態だが、その様な痕跡はない。なぜ、あのような状態になったのか、今後の治療のため“救命手段の詳細”を知りたい」とのことでした。あの施術法は、門間英夫先生から伝授された技ですが、任意の圧を任意の方向に入れることが可能な「徳治郎先生の指圧」の基本を守ったから出せた結果だと考えます。

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