連載
マドリッドセミナー2023(卒業式)
2023年6月17日マドリッドの北方に位置するホテルILUNION(イルニオン)で、日西指圧学院の生徒24名の卒業セレモニーが開催されました。
毎年マラガ、バルセロナ、バレンシア、カナリア諸島の当学院の生徒が、年度の最終を記念して一同集合の記念行事があります。そのメーンがこのマドリッド本部道場セミナーです。毎年のこの時期6月にスペインの地方や、外国で勉強している生徒が一同に集まる国際指圧大会です。
今年度の卒業生は、3年前、新入生合計46名でスタートしました。継続の難しさと武漢ウイリスの影響をまともに受けた結果か、3年後の指圧学習終了,計24名の指圧プラクターが誕生しました。寺子屋に羽の生えた塾ですがお蔭さまで、40年目を通過しました。ヨーロッッパの指圧普及の歴史が40年に及んだことになります。
今回の式典にあたり、アフリカのルワンダ国からサンジ先生も駆けつけてくれました。彼は、野生の動物が集まる国立ナショナルパークにあるホテルの一角に治療院を持っていて、そこに訪れる観光のお客様を相手に指圧をしているとのことです。旅疲れの患者様相手の商売、目のつけどころが鋭いの一言に尽きます。彼も3年間以前住んでいたフランスのパリからマドリッドに毎月指圧の勉強のために通っていただきました。パリでは、指圧教室を開校して教える一方生まれ故郷ルワンダで、治療院を経営している大変センスのいいSHIATSUPRACTOR(シアツプラクター)です。
当学院は、ベルギィー、ポルトガル、ルーマニア、ドイツ、オランダ、イタリア、そして南米人の生徒が、主に週末のクラスに集まりますので、まさに世界の指圧にふさわしい国際的な人種のるつぼの指圧学院です。
指圧を職業にしたいという純粋な気持ちで、学費より高い飛行機代を毎月払って指圧を習得するために毎月一回3年間マドリッドに来ていただいている生徒が常に毎年数人います。誠に徳治郎先生のお言葉である、指圧のお陰、そして感謝感謝の一言につながるのでした。
小生は、もっぱらスペイン語で押し通していますが、やはり英語が、できないとどうにもならない現実をいつも感じています。海外に出たい日本人がいたら、ぜひぜひ語学だけは、マスターして雄飛してください。
今回は、オランダの浪越学園卒業生の宮本安先生に来ていただき腰痛症の治療のレクチャーをしていただきました。
ヤス先生は、今現在は、オランダを定住地にして指圧の普及活動を実践していますが、とくにハワイ、ニューヨーク、には長年いて、外国の指圧界では、名の知れた大ベテランの指圧師です。
主に身体反射療法を長年勉強して、指圧との競合を模索しながら長年、患者様の治療を通じて得たテクニックを駆使して、より少ない体への刺激量にて間接的に痛みを取る達人です。別名マジシャンヤスといわれるくらい多彩な技を持った指圧師です。
卒業式の主なプログラムを記します。
- 準備体操 ラジオ体操と真向法
- サンタマリアドクターによる指圧と西洋医学の融合
- 指圧師JUAN DE DIOS先生によるうつ病の克服法(彼は23年前に事故により首から下が麻痺状態になり、車いす生活ですが、もらった命を最後まで咲きつくすを信条として当学院を手伝っています。)
TINO ALVARES先生の太極拳の実技講習。(彼は、指圧と太極拳の先生として生徒に治療師の健康管理の重要性を実技を通じて当学院にて教えています。)
5、宮本安先生のヤステクニック
6,小野田茂の座位による伸展法と指圧
7,太鼓SHOW
8, 卒業証書の授与
このプログラムをメーンとして10時から夕方の6時まで、指圧を通じて交際交流を実践しました。
6月が終わると7月、8月、そして9月の半ばまで、夏のヴァケーションが始まります。
治療所は、営業しますが、指圧学院のほうは、お休みになります。
一年間の指圧学習は、お休みです。ご苦労様でした。武漢ウイリスの影響で、大被害を受けた指圧界ですが、これも試練と来期の準備が、既に始まっています。
2023年6月27日 マドリッド
塾SHIATSUPRACTOR 塾長 小野田茂