連載
南米指圧セミナーリポート(2018年)
南米指圧セミナーレポート(2018年)
2018年11月10日、11日エクアドールのガジャキル。
2018年11月13日,14日、パナマ。
2018年11月17日、18日、メキシコ合衆国の首都、メキシコシティー。
上記のスケジュールで、エクアドール(ガジャキル)、パナマ、メキシコ(メキシコシティーの)3か国を、駆け足の旅ではありましたが、1年ぶりに訪問してセミナーを行い、スペインに戻ってきました。
エクアドール、パナマ、メキシコの国には、私のマドリッドの指圧学校で学んだ弟子達が、各現地にて指圧治療所と学校を開設して患者さんの治療、そして生徒さんを集めて浪越指圧をレッスンしています。
今回も昨年同様、3国の指圧インストラクターの組織に招待されて指圧講習の機会をいただきました。
講習内容は、
1、 エクアドール スマートフォン症候群に対する頚椎治療。
2、 パナマ パナマの気候の影響における腰椎症(大腰筋)の治療。
3、 メキシコ 横臥姿勢における肩関節のモビリゼーションとストレッチング
以上の3テーマを2日間計16時間のセミナーを行いました。
エクアドールは25人、パナマは、50人、メキシコは、55人の参加者でした。昨年の参加者が半分以上を占め、昨年の参加者の腕の磨きぶりに驚きました。昨年の講習で、基礎だけは、終了させました。おそらくそのあと各国の指圧学校で浪越指圧を学んだ成果が、ありありとみられる参加者が何人も見受けられました。
エクアドールのダニエル先生は、これからですが、メキシコの百合子先生、パナマのパブロ先生、アントニア先生は、私の所で長く学んだベテランですので、生徒さんは安心して浪越指圧を学ぶことが出来ます。
パブロ先生は、通算指圧治療年数25年の超ベテランです。一時期は、私の右腕としてマドリッドの学校のディレクターしていた治療師です。
またメキシコの滝口百合子先生(日墨の2世)も16年前にMadridで私が直接指圧を教えました。其のあと、毎年マドリッドに定期的に訪れて指圧師をマスターしました。今ではフェーシャルと指圧の2枚看板でメキシコシティーに治療所を構えて根を張っています。今回も前年同様、日墨協会のサロンを借りての講習会となりました。今回は、テレビ局の取材も来ていました。どうやら百合子先生は、何人ものテレビ関係の司会者やニュースキャスターの患者さんがいるということです。その辺の層から指圧を普及させているみたいです。
また、メキシコの移民の歴史は、既に100年以上の歴史があります。苦労してお金を貯めて、子供たちに教育受けさせたのが日系1世です。2世、3世の中には、優秀な人物が出て各界に散らばりました。
お医者さんの世界にも日系が大勢いるようです。その日系の先生方とのネットワークを有効に使用して、指圧をPRしているようです。
パナマのパブロ先生は、パナマの気候を好んで、アメリカやカナダの退職者が大勢パナマの開拓された密林に別荘を作り住んでいるとのことです。その住居地が安全のために密集した、地域(区画地)があるそうです。其の地域に、学校と治療所を作り活動しているとのことです。その地域には、死火山があり温泉が出るとのことです。私たちもその温泉につかりましたが、ちょっと日本人には、ぬるすぎての印象が残る温泉風呂(プール)でした。
各国の気候や食べ物、または生活状況によって体のオメオスタシーや自然治癒力の発動状況、すべての体に対するストレスのかかり方が変わります。各国にあった健康維持に対する処置も変化します。病気の種類や罹患率も変化します。
この辺の所を、勉強して、各国にあった指圧療法が生まれます。そのことをわきまえての指圧講習ですので、私としては、施術者の治療姿勢や圧法の正しい体圧のやり方を教えることを重視しました。継続は力、治療師が1年で腰痛のために廃業じゃ、洒落にもなりません。基礎的なことを教えます。
そして全世界はネットでつながっている利点がある反面、世界同時にスマ―トフォン症候群、半健康症候群の人があふれかえっています。
この辺が西洋医学の弱点になっています。この西洋医学界が置き忘れた粗大ごみを予防医学の最先鋒である指圧がどう対処して指圧界を活性化させるかをセミナーで訴え続け、まさに世界の指圧にしたいと思っています。
以上セミナー報告とセミナーを通じて再思考したものをつづってみました。
ヨーロッパ指圧浪越代表 小野田茂